※※我ら盗賊敏美隊※※※

3.仕事            .

 

「こいつがグレオで、こいつがミンター」

「ボス!さらっと俺だけ本名流さないで下さい!!」

ミンターと呼ばれた小太りの男が言った。

「…」

キーアがじとりとした目で見返した。

「いや、そんな目で見られても…」

しどろもどろに言う。

「仕方ないなぁ。こいつはブッキ−。そんでもって予測はついたと思うけど、

俺は世間体ではサードと呼ばれてる」

「…マジで?」

バラックがかすれ声で聞く。

「マジで」

「さすがに俺が仕事手伝うのはまずいと思わないかい?」

「大丈夫、大丈夫。どうせ捕まんないから。

それに、なんかあったら俺が責任持って助けてやるよ」

「…それはどうも」

はたして国の安全をつかさどる、王に仕えし気高い保安隊の隊長、

ロッドの息子がこんな事をしていて良いものなのだろうか。

そうは思いつつも結局、数時間後バラックは黒い服に身を包み、夜の町へとくりだした。

 

 

 

「どっからはいるんだ?」

落ち着かない様子で、巨大な豪邸の前に立つ人影の一つが言った。

「正面から堂々と入るさ」

キーアが言う。

その瞬間頭上にあった木の枝の一つから、少し太めの影が飛び出し、ガラスを割った。

がしゃーんっ

ブッキ−が、イスを手にして宙を舞う。

ブッキ−はイスを大きく振り下ろし、眼下にせまる地面へたたきつけた。

その反動を使って少ない衝撃で地に足をつける。

「わざわざ壊す必要があったのか…?」

バラックがキーアの後に続いてイスの残骸の脇を歩きながら聞いた。

「窓にイスを投げつけて侵入って設定なんだ。イスがきれいなまま残ってたらおかしいだろ?」

「…確かに」

四人かたまってドアに張り付くという奇妙な格好をしながら言った。

こうしていれば窓の割られた二階の部屋から覗き込まれても、

小さな雨よけのおかげで自分たちの姿は見えないだろう。

ドアに耳をはりつけていたキーアが、家の住民が全員二階へ行ったのを確認し、

「じゃぁ、仕事にかかりますか」と

扉を開けながらおどけて言った。

そして一行は忍び歩くわけでもなく、堂々と中に入っていった。

 

 

 

「お前はこれでもつけてな」

ポイとゴーグルらしきものが、投げわたされる。

「…何これ」

「お前は顔を見られるとまずいだろ、だから顔隠しにもなるかと思って」

キーアが何となくてれつつ言った。

「そうじゃなくて、これは、何?ただのゴーグルじゃないみたいだけど。視界も悪いし」

バラックが手にもった物を不思議そうに見ながら言った。

「それが、漫画とかでもよくある、暗視ゴーグルってやつだよ。」

「…漫画、見たこと無いんだけど」

「ぇ」

キーアが一瞬驚いて言った。

「…じゃあ、今度貸してやるよ。俺、たくさん持ってるからさ」

「さんきゅ」

バラックは不器用にゴーグルをつけながら言った。

「お頭、例の部屋にたどり着きました」

ブッキ−が小声で叫ぶ。

「おぅ、ちょっとまってろ」

キーアがそう言って耳に手をあてる。

「ヴァリアス、聞こえるか」

そしてしばらく黙って、

「…わかったありがとな」

小型無線機を使って誰かと話していたらしい。

バラックがその様子をじっと眺めていると、それに気づいたキーアが

無線を持った手をバラックに伸ばす。

バラックが耳を近づけると、想像を超える低い声が流れ込んだ。

「男…。ヴァリアスって言うから、女だと思った…」

キーアがにっと笑う。

「人間の知識の錯覚とやらに惑わされちゃいかんぜ」

もう一度無線をよこす。

「誰が男ですって―!!」

今度は、女子特有の甲高い声が聞こえた。

「な?」

キーアがからかうように言った。

無線機を元の位置に戻して、

「今のが影の参謀、ヴァリアスちゃん。

泥棒なら、変装ぐらいできなきゃね。

俺たち、女装しなきゃならんときだってあるしな。」

そう言って、にっと笑った。

「みんな、よく聞け!この部屋は偽物(フェイク)だ」

「ぇ゛。

せっかく八階(てっぺん)まできたのに、まさか戻るとか?!」

「いいや、本物は、こっちだ!」

自信たっぷりに壁を指さす。

「仕掛けも何もないように見えるが…」

グレオがじっと見つめて言う。

「そりゃあそうだ。仕掛けなんて無いんだから」

言うのと同時にキーアの手が動き、大きな音とともに、壁が崩れる。

「もう少し静かに出来ないのかよっ!!」

バラックが思わず叫ぶ。

親父が来たら、どうする気なのか。

キーアが緊張感のない表情で、お宝を手にしながら言った。

「だいじょーぶ、だいじょーぶ。」

そうしてバラックの手を引いて、不意に窓から飛び降りた。

「うぁ、        .

ぁぁぁぁぁぁぁ」

いくら木から飛び降りられる足を持っているからって、

八階からじゃ、確実に死ぬ。バラックはそう思った。

しかし次の瞬間、風が向きを変え、無理やり上に引っ張られる嫌な感覚がした。

「スカイライダー??」

どこにそんな物を隠し持っていたんだと思いつつも、

安堵にほっと胸をなでおろし、余計なことは一切聞かなかった。

眼下にはさまざまな色の明かりが

暗闇の中、ゆっくりと走っていた。

×

×

×

 

 

 

 

 

 

THE END     −3.works

THANKS TO READ THIS

i WANT TO WRITE THE INTRESTING STORY

i TRY HARD

NEXT PAGE IS RAST

NOW,YOU GO RAST PAGE

AND READ